今回は、DJI Air 2SをDIPSに登録するために”必要なモノ達”と"その手順"についてみてきたいと思います。
ドローンを飛行させるためには、国土交通省のDIPSというサイトで飛行させるドローンを登録する必要があります。75種類のドローンがDIPSには掲載されていますが、DJI Air 2Sはホームページに掲載されていないドローンです。そのためにいくつかの項目を自分で調べて入力する必要があります。とても手間だと思ったので、必要事項についてまとめました。
”必要なモノ”を確認したのちに、登録の手順をみていきましょう!!
私自身、DJI Air 2Sを使用していて、包括申請を行いました。1度では、申請に通過することができませんでした。
"補正してください"と何度か申請が取り下げられました。そこで、どのポイントでひっかかったのかどうかも記載します。
DJI Air 2S シリアルナンバー
シリアルナンバー(英数字)の確認方法は2通りあります。箱が手元にない方は、機体のバッテリーの下に記載されているので、そこで確認しましょう。
- 購入したDJI Air 2Sの箱の裏
- 機体本体のバッテリーの下
DJI Air 2Sの箱の裏
購入したドローンの箱の裏に記載されています。シリアルナンバーが記載されているところは黒ボックスを配置している部分です。
機体本体のバッテリーの下
機体のバッテリーを外すと、写真のように色々と情報が書かれています。黒ボックスの"ここに記載されています"に記載されています。
このどちらかの方法で、購入したドローンのシリアルナンバーを確認しましょう。
DJI Air 2Sの機体・プロポ写真
以下の4枚の写真の登録に必要です。この写真を撮る理由に関してですが、機体の仕様・設計に関してを把握するためです。正確に撮影しましょう。
必要な写真
- ドローンの前からの写真
- ドローンの横からの写真
- ドローンの上からの写真
- プロポの写真
私は、写真を撮る際に、プロペラガードを装着しました。プロペラガードをつけることによって、その他(目視外や夜間飛行)の申請が通りやすくなると言われています。保有している方は、ドローンにプロペラガードを装着した状態で撮影しましょう。
ここに注意
DIPSで登録している最中に撮影すると時間の経過によって、記入を最初から行う必要性が出てくる可能性があります。事前にこの4枚の写真を撮影しておくことを推奨します。
DJI Air 2S前からの写真
DJI Air 2S横からの写真
DJI Air 2S上からの写真
DJI Air 2S プロポ写真
DJI Air 2Sマニュアル
このマニュアルに関してですが、DJIのHPから簡単に入手できます。このマニュアルに関しては、DIPS登録する時に添付する必要があります。以下がダウンロードの簡単な流れです。
簡単な流れ
- DJI HPにアクセス
- ヘッダーの一般向けの中の"DJI Air 2S"をクリック
- ヘッダーのダウンロードをクリック
- 下にスクロールするとマニュアルがあるので、ダウンロード
登録の手順
ここまで用意すれば、あとは"用意したモノ達"を参照しながら入力するのみです。入力自体はスムーズにいけば、約5分もかからずに終えられます。
ただし、入力する事項に、速度変換をする必要とする項目があります。手元に入力している電子デバイス以外に、検索できる物があれば用意しておくことを推奨します。また、私が苦戦した部分に関して、写真を交えて説明しています。最後まで確認してみてください。
簡単な流れ
- DIPSにログイン
- 無人航空機情報の登録・変更を選択
- ホームページ無人航空機掲載以外を選択
- 詳細を入力
DIPSにログイン
DIPSで作成したアカウントID・パスワードを入力してください。
アカウント作成が完了していない方は、以下の記事を参考にして作成してみてください!
-
ドローン飛行 DIPS登録の手順 飛行申請までの過程
続きを見る
無人航空機情報の登録・変更
DJI Air 2Sの機体情報を入力するので、"無人航空機情報の登録・変更"を選択してください。
ホームページ無人航空機掲載以外を選択
今回は、DJI Air 2Sを登録します。この機体はホームページ上に登録されていないので、"ホームページ無人航空機掲載以外"を選択してください。
詳細を入力
では、ここから用意してきたモノ達を手元へ!!
入力しなければならないページは3ページに分かれています。それでは、詳細をみていきましょう。
1ページ目(ここでは、シリアルナンバーを用意してください!)
以下の写真の5つ項目を入力してください。ここでは、DJI Air 2Sの最大離陸重量とシリアルナンバーが必要になります。
- DJI Air 2Sの最大離陸重量
→ 595gです。小数点第2位は省け!と記載されるので、0.6kgと記載しました。
- シリアルナンバー
→ DJI Air 2Sの箱 or 電池を外した部分に記載されている英数字表記のもの
自作機ですか?改造していますか?にはいいえを選択してください。(もしもそうでない場合は、はいで。)
2ページ目(ここは特に入力事項はありません。)
2ページ目に関しては、特に入力事項はないので、次へ進むを選択してください。
3ページ目(写真4枚とマニュアルを用意)
3ページ目に関しては、ページ上部と下部にわけてみていきます。
3ページ目の上部
(ドローンと送信機の写真を用意)
ここでは、写真を添付する項目となっています。DJI Air 2Sの本体3枚の写真とプロポ(送信機)の写真をアップロードしてください。
3ページ目の下部(マニュアルを用意)
ここでは、8つ入力する事項があります。
以下は、入力する際に参考にしてください。
2021年8月15日時点でのDJI Air 2Sの機体情報です。数値が変更することはないと思いますが、参考程度にして、マニュアルと睨めっこして入力してください。
①-⑥入力参考
①最高速度(km/h): 68 km/h
→ マニュアルに記載されている速度単位が "m/s"になっています。
(Googleで"速度変換"と検索すると上記のツールを使用することができます。)
②最高到達高度(m): 5,000m
③電波到達距離(m): 8,000 m
④飛行可能風速(m/s以下): 10.7 m/s
⑤最大搭載可能重量(kg): これは、探しましたが記載されていないために"取扱説明書に記載は有りません"にチェックをつけました
⑥最大使用可能時間(分): 31 分
あとは、
⑦ダウンロードした"マニュアル"をアップロード
⑧自分の操縦しているモードをチェック
これで、”登録する”で情報を転送すれば、完了です。
みなさまここまで、お疲れ様でした!
事前に準備ができている事によって、機体登録までスムーズにできたのではないでしょうか!
(管理人は情報が全くない段階からスタートしたので、30分ほど時間を要しました。)
もしかすると、時間がかかる要素が所々あるかもしれません。しかし、一度この情報を入力してしまえば、念願のフライトまであと少しとなります!
安全なフライトを心がけて、登録したとしても、どこで飛ばせるのかどうかをしっかりと確認した上でドローンを飛行させましょう!!
自分でDJI Air 2S包括申請通過した話
私はDJI Air 2S包括申請を自分で申請を通すことができました。
補正内容によって、変更すべき内容は異なります。私自身は何度か申請を行って、なぜか通すことができない部分が1箇所ありました。
補正・通知文言
"機体名[dji air 2s]の目視外での飛行の適合基準が申請基準を満たしておりません。"
国からの指定を受けていないので、上記の文言で通知がくるケースもあります。
どのような通知か、実際に来た補正内容を見ていきます。
補正内容
[無人航空機の機能・性能に関する基準適合確認書]
資料「無人航空機の追加基準への適合性」において、基準「第三者及び物件に接触した際の危害を軽減する構造を有すること。」
の適合性欄で「プロペラガードを装備して飛行させる。」を選択いただいていますが、装備されたプロペラガードが第三者及び物件に接触した際に危害を軽減できるかご確認いただき、その旨改造概要欄に記載してください。
または、適合性欄において、代替文言への変更をご検討ください。
個人でプロペラガードの適合性を実証するための実験を行うことは不可能に近いと思います。
記載する内容や添付する写真を工夫する必要があります。今回は私が申請した2つの申請内容を記載します。
補正内容訂正フロー1
補正内容は上記の通り、”第三者または物件に接触した際の危害を顕現する構造を有すること”に関しての内容でした。
どのように変更したのかをみていきます。機体の追加基準を変更していきます。
①機体選択をクリック
②追加基準をクリック
③プロペラガードを装着して飛行させる選択し、文章を添える
適合性は基準に則っているということを記載します。私は、以下の点を記載しました。
添付する写真は、プロペラガードを装着した機体の上からの写真を添付します。
私自身、この方法でもDJI Air 2Sの包括申請は通過することができませんでした。しかし、2つ目のやり方で申請を通すことができました。
補正内容訂正フロー2
2つ目のやり方は以下の通りです。1つ目のやり方と②までは同じなので省略します。
③プロペラガード等を装着していないが〜を選択し、文章を添える
私自身、代替策としてプロペラガード等を装着していないが〜を選択するようにしました。添付する写真は、プロペラガードを装備した写真です。
結果として、申請を通過することができました!これで私もしっかりと国からの許可を得た上で、DJI Air 2Sを飛行させることができます。